能の世界 講演と演能「清 経」

dttume

2012年07月05日 14:54




同志社大学文学部文化史学科・史友会

能の世界講演と演能「清経」

日時:平成24年7月7日(士)午後1時~3時
会場:河村能舞台
   京都・烏丸上立売上ル西側
  地下鉄今出川駅出口②より北ヘ一五0米
  (京都市上京区烏丸通上立売上ル柳図子町三二01一四)
入場:無料
申込不要


解説 河村晴久河村晴道
能  「清経」シテ河村晴久

あらすじ
平家が都落ちして、西国で戦の続く日々、平清経の妻(ツレ)は都で一人、留守を守つていました。その妻のもとへ、家臣の淡津三郎(ワキ)が帰り、清経が豊前国柳浦の沖で入水したことを知らせます。悲しむ妻に、形見の黒髪を手渡しますが、見るにつけても悲しいと、遺髪を宇佐八幡宮に返してしまいます。

寝られぬ夜を明かす妻の枕元に、清経の霊(シテ)が現れます。妻は再会を喜ぶものの、自死をした夫を責め、夫は遺髪を返した妻を恨み、互いに涙します。やがて清経は、平家一門の没落と死に至るまでの様子を語り、死後の修羅道の地獄での、絶えることのない戦いの苦しみを見せ、やがて念仏によって救われ消えてゅきます。

戦物語は本来叙事詩ですが、作者の世阿弥(一三六四S 一四四四?)は見事な叙情詩に書き上げました。八百年前の事件を、六百年前に仕立てた劇とはいえ、戦の不条理、戦う者の苦しみ、遺された者の悲しみ等を現代人にも共感できる形で切々と訴えかけます。

出演
シテ(清経の霊)河村晴久笛左鴻泰弘地謡河村和重
ツレ(清経の妻)橋本光史小鼓成田達志地謡,河村博重
ワキ(淡津三郎)村山弘大鼓谷口正壽地謡樹下千慧

後見河村晴道



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